製造重点項目

髙木の在り方

製作体制

先の1から6までの作業工程を、当社では原則として全て社内で行います。
当社が大手メーカーから依頼を受けて製作するのは、それぞれメーカーの代表的ブランド商品。当社の製作した製品の出来具合が、そのままメーカー様の品質だと消費者は考えます。従って例え小さなパーツ製造であっても、手間のかかる縫製であっても、さらには検品や箱入れなどの作業でも下請け会社には仕事を依頼せず、全てを内部で行います。そして、一連の作業を中心になって行うのは、当社の正社員たちです。一部パートさんも存在しますが、それでも全ての作業は自社内で行います。これには理由があります。

技術の蓄積

当社には若い社員が多く在籍します。
それは、彼等に鞄の製造技術を習得してもらい、次世代の鞄職人(鞄マスター)を目指して貰いたいとの思いからなのです。
そのために当社ではできる限り内製化を促進し、外部への製作協力はほぼ行いません。鞄作りにはいくつもの工程があるのですが、その一つ一つをおろそかにせず、全ての工程を覚えマスターして貰うことが、一流の鞄職人への道だと当社では考えているのです。

技術の管理

当社は鞄製作を社内にて賄うことにより社内での技術向上、技術共有を促進しております。また社員同士の意見や取り組みを大切にして商品クオリティに活かせるよう努力しています。これにより社内技術の向上を高める事が出来ます。
このような取り組みが、お客様の要望にお答え出来ると確信しております。

仕入れ先会社の尊重

当社では皮革や生地、ファスナーや金具などの仕入れ先会社を、協力会社と考えています。
それは、私たちが縫製加工や部品取り付けなどのプロであるのと同様に、各社とも長年の経営でノウハウを積まれたプロ集団であるからです。従って経済環境が厳しくなれば値引きを強要すると言うような、金額だけの発注先選定を行いません。皮革業者には革を見極める確かな目があり、パーツ金具業者にも鞄に使用する素材とのマッチングを考えるノウハウをゆうしておられます。
より高品質の鞄作りを目指すためには縫製技術だけではなく、それらそれぞれの分野でのエキスパートによる技能の蓄積力が必要になるのです。それだけに当方に対する提示金額よりも、当社ではむしろそれぞれの取引先の背後にある本物の価値を見いだし、尊重し、単なる仕入れ先とみるのではなく、協業仲間として取引を続けています。

 

続きを読む

かつて鞄は、少品種大量生産の時代を経て、多品種少量生産の時代に移行しています。
大量生産の時代には、製造依頼主の徹底したコスト削減の欲求に対して、下請けの多用や、人件費の安い東南アジアへの生産依存で対応してきました。確かに一時的には低コスト国への外注処理でコストを抑えることができたのですが、一方では、鞄製作者への技術や、知識の育成がほとんど行えませんでした。そして大量生産時代が終焉を迎え、消費者の多様化した消費動向に対応した鞄製造が求められる時代になって、社内に鞄製作技術を培った技術者を育てていかないと今後の状況に対応して行けないと気がついたのです。
そこで当社では、次世代を担う鞄の道を歩んでくれる人材育成に取りかかることにしました。
下請けのパーツ製造業者に丸投げすれば、コストは確かに下がりますが、自社内部に技術の蓄積はできなくなる。しかし社員を雇用して、技術を習得してもらえれば、それはいずれ会社の財産にもなりますし、仮に独立し起業したとしても。鞄製造業界の技術を支えてくれるわけです。小さな会社でたくさんの社員を抱えて、高品質の鞄製造を行うことは、景気によっては大変苦しい時期を過ごさざるを得ない場合もあります。
しかし当社では鞄製造業者の一員として、後輩の育成にも可能な限り注力していこうとしております。

OEM製造についての考えはこちら

閉じる

ページ上部へ戻る